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執筆者の写真TenChiJin

「夏空」(なつぞら)

更新日:2020年8月25日

写真(ポートレート)をしていると、節目というか、転換期というか、そういった大きな変化が現れるような、今振り返ってみると記念というのか運命というのか、そんな撮影があるように思わざるを得ないことがある。 そしてその撮影は写真という媒体であるからこそその記録に明確な形として残っているのだ。


少し前置きが長くなりましたが、

私にもそんな転換・節目となるような写真があります。

(自分では運命の写真のように思っているのだが。。そういうときだけロマンチストで困る笑) ボクの中ではなんといっても、モデル:田中優衣さん『再会』。

この写真は思い入れもあるし、多分これを撮っていなかったら今頃モデル撮影なんてやってないだろう、とも思っているくらいの僕の中の最高傑作作品。今見るとへたくそ写真なんだけどいまだにこの写真を超えるような写真が撮れていないのは事実。

これがあるから今のボクがある!!

こちらについては以前にブログ「田中優衣」に書いてあるので参照してください。



今回紹介するのは、

紹介したいのは 「宇佐美るい」さん というモデルさんとの撮影について。


※彼女はもう撮影を行っていないようなので留意ください。

※ちなみに初撮は彼女の宣材写真を見て予約したのだけど、彼女に誰が撮ったのか聞いたらきたちが氏だったという奇遇。なんと彼の写真を見て僕は二人もモデルさん撮りに行っている。



3年前の話。


KAWAii COLECTION(カワコレ)という藤崎くるみさんの主宰運営の初期メンバーで、

最初撮ったのも昭和記念公園のバーベキューイベントかなんか。


(ちょっとこれ以降カワコレさんには失礼な物いいになるかもしれませんが、ほんとうにごめんなさい。当時は運営初期だったのでいろいろ混乱してたのかもしれませんね。いまは素晴らしい運営がなされているそうです。ということをあらかじめ補足しておきます。)


ここの撮影会とワタシ相性が非常に悪く、予約してもモデルさんからのキャンセルとか当日来なかったとか、そんなのばっかりで、それが半分以上で撮れるのが珍しいくらいで信用の低い撮影会のひとつでした。


この日もやっぱりというか1部2部は当日キャンセル(モデルさんのドタキャン)で時間を潰して(遠征民にとっては貴重なんですよ。時間って。)3部に初撮のるいさんだったのですが運営さん手違いで集合場所を僕には違うところ指定してて10分遅れていく案配・・・集合場所が違ったときには半分キレてましたね。もう二度と来るか!!ってね(笑)


それでも待ち合わせ場所にいって、今までヒマワリ撮ったことなくて撮りたいつもりでいたんだけど、時間も少し遅れてるしヒマワリ畑は遠いので無理そうです、残念です。みたいなことを無念そうにつらつら()言ってたら、るいさんが、にこっと、

「頑張って自転車こぐから行ってみようよ!ダイエットにもなるしさ〜」

言ってくれたんですよね。この日はスゴい猛暑の中だったんだけど、ボクもそうだけど、彼女も滝のように汗だくになって入り口から離れたヒマワリ畑まで自転車をこいで、そしてそのおかげで撮影そのものは10分も撮る時間がなかったけど、初めての念願のヒマワリポートレートを撮ることができたんです。 ほんとにイイ撮影だった。


彼女の頑張りのおかげ。


この日の写真は当時のツイッターにもUPしたけど軒並みボクのいいね数の新記録を打ち出すような作品ばかりになりました。



その後そんなに頑張ってくれる彼女が好きで何度も撮らせて貰いました。



もうひとつ・・

書いていいのかわからないのだけど、

るいさん自身も知らないことだと思うのだけど、

るいさんのご母様からDMもらうことがあって、

「いつも娘を綺麗に撮ってくださっていてありがとうございます。」

って。

これは嬉しかったなあ。

るいさんからも聞いていたのだけど新潟出身のお母様。

ほんとに励まされました。 家人の方に喜んでもらえるのって嬉しい。



ここからが

重要なポイントになるんだけど、



撮影の中で、

彼女とおしゃべりをしている中で彼女が言ってくれた言葉があって、

「てんちさんの写真ステキだから雑誌とかのフォトコンテスト?みたいなの?ぜったい載っかるよ〜出してみなよ〜♪」 と言ってくれて、この時はその時は全然気にも留めていなかったし下手くそなので応募なんて〜て思っていたのだけど、あとあとこの言葉を思い出して『再会』を応募したと思うから、多分彼女が言ってなかったら今の自分はないのかもしれない。


そしてこの時は約束ともなんとも思っていなかったけど、


もうここなんて見てないと思うし、今何をやっているのかもわからないけど、


この写真がフォトコンに掲載されたことでで、

やっと彼女との約束めいた約束を果たすことができたのかもしれないね。


今回るいちゃんではじめての応募してみました。



3年前の、

宇佐美るいさんとの夏空での撮影。

大切な思いの詰まった写真。


撮影のことを思い出す。



空はほんとに青かった・・・



学研CAPA2020.9月号掲載

title 『夏空』

model 宇佐美るい (KAWACOLE)

location 昭和記念公園

date 2017.7.16

Nikon D5 + AF-S58mm f/1.4E + SB-710


=解説=

3年前の夏の撮影である。 この頃は現像ソフトウェアをND-Xというニコン社製のものを使っていたのだが、 敢えて現行使用のLightroomに変えず当時の現像をそのままにして応募することにした。

当時の熱風・風の匂いなんかも一緒に記録されているような気がしたからだ。

今の技術に陶冶することはない。

へたくそでもいい。

なんか撮影に夢中になっていたその頃を思い出す。

そんな現像。


この日はとても暑い日で、自転車を漕いで現地へ行き、汗だらだらで冷静を欠いた中での撮影だったのを思い出す。 ヒマワリ撮影のポートレートは初めてだったのだが、絶対にポカリスエットと撮りたかった。短い時間でも撮りたかった。

そんなわがままばかりの撮影だった。


それは他の誰でもない、

モデル「宇佐美るい」あっての撮影だったのかもしれない。


汗をかいて叶えてくれたモデルに感謝したい。



写真ってほんとにいいもんだよね。

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