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執筆者の写真TenChiJin

フォトテクニック 「佳作」2020.12月号



玄光社フォトテクニックデジタル12月号(11/19発売)の「佳作」に選ばれ掲載されています。

今年は1月から12月まで全号でポートレート作品を掲載することができました。

合わせて全26作品掲載、うち優秀賞1作、入選2作、佳作4作ということになりました。

たくさん掲載でき、2020はよい年になりました。



ゆきのさんは初めての掲載になります。(すでに撮影会は引退しています)

本作品は1月に行われたmomo展の出展作品であり、自分にとって思いのとても強い写真であり、

なぜそのような思いがあるのか述べてみたいと思うので、興味があれば一読いただきたいと思います。

いくつかのセンテンスに分けて記述しています。

少し長文なのですが、何卒ご容赦。。(土下座)



[フォトコンテストについて]


フォトコンテストに対する考え方としては、もちろん様々に多様な解釈があるのでそれは個々にお任せするところなのですが、少なくとも私は作品を客観的に評価する一番のすべ(手段・方法)ではないかと思って応募しています。常に自分の写真についての客観的な評価は見失いたくないと思っているからです。


SNSなどで付くいいねの数で作品の善し悪しを論じているのをよく見かけるけど、SNSは写真の向上心とは全く違った方法や手段でいくらでも努力すれば伸びるし、コメントも人間関係の中で存在するものなので、自分の作品の客観的で正当な評価ではないと考えられます。(もちろん全否定しているわけではありませんのであしからず。いいねがいっぱい付けばそれはそれで嬉しい)

また、私自身が写真展での展示が困難な遠方に居住しているので多くの人に見ていただきたい、そういう作品発表の場とも考えています。(最近では風景の賞金目当ての応募が多くなっているのですが・・・)



[ゆきのさんとの出会い・撮影]


さてそんなことはさておいて、ゆきのさんとの撮影について。


本作品のシチュエーションでもある彼女との最初の撮影は2017年(3年前)の12月。横浜。

実はこの撮影の枠は当日に入れたもので、それもゆきのさんのツイッターで枠が一つあいてるのでぜひーという募集を見かけて、ナカムラさん(momo運営)に電話(当時は電話だったというのも驚きである)をして急遽入れてもらったものです。

もちろん初対面。

最初は当時ファンだったマッコリさんに似てるかな?と思ったのだけどそうでもなかったなという印象が強い。(もちろんいい意味で)

なにも彼女に関する知識がなくて、そんな中で撮ったのが申し訳ないくらいだったのだ。


カワイイ表情だけでなく、僕の好みであるアンニュイな印象的とも思える表情ができるモデルだということに気付いたのは撮り始めてすぐ。

そして驚くことにこの佳作となった写真は彼女の撮影の初回、撮影開始10分後くらいの写真だということなのである。すごいですよね。

撮影ロケはこの辺では結構有名なスポットなのでわかる人はわかると思う。



[作品について]


タイトルはこの撮影からだいぶ日がたち、初撮を振り返りながらも、彼女は今どうしてるのかな、元気なのかな、などと思いながら映画カサブランカに挿入され、印象的な曲でもある時の過ぎゆくままに「As Times Goes By」(掲載誌と題が違うのでアレ?と思った、自分が間違えたのか?)とした。


改めて写真を見つめ直すと1月に行われたmomo展を思い起こす。

カワイイゆきのさんの展示は相方のにゃか氏にお任せしたので、「他の人より少し悲しい恋をしただけ」という題(テーマ)で展示をすることができた。

そしてこの写真だけ少し他と趣が違っていて「写真が強い」と有名作家の某氏からまさしくそのとおりな指摘を受けたところだけど、思い入れがあったので詰めの甘いところだけれど、展示作品とした。好きだったのだ、この一枚が。



[思うこと・縁]


momo展のまとめのブログでもゆきのさんについては記述しているのでそちらを参照いただきたいが、彼女との出会い、そして撮影できたことはほんとに幸せだったと思う。


僕は思うのだけど、フォトグラファーと被写体(モデル)のマッチングって「縁」だな、と思っていて、もちろんそれは撮影のタイミングとか息の合わせ方だとか趣向とかいろいろなものがあるのだと思うのだけど、撮影までのマッチングって結構大きいと思っていて、すごく撮りたいと思っているのになかなか撮れない人もいるのに、その逆もある。なにか不思議なものがそこに存在しているような気がすることがあるんですよね。これは風景写真も同じで何度も出かけるのに日が差さないとか雲海が起きないとか。でも、撮れるときは一発で撮れることもある。巡り合わせってあるんだと思いますよ。


そんなのも含めて、このたった一枚の写真にもこんなドラマがあるんだな、などと感じていただければ幸いです。作品という写真の深い味わいはそこにある!と思っています。



玄光社フォトテクニックデジタル2020.12月号 佳作

「As Times Goes By.」 model ゆきの date 2017.12

location 横浜


NikonD5 + Nikkor AF-S 105mm f/1.4E SS1/4,000,f/1.4,ISO160,マルチパターン測光


=感想(解説ではないよw)=

私はポートレートを始めたのが個撮を初めてとするならば、2016年の11月である。

したがってこの撮影はちょうど始めて1年後の写真撮影の一番面白かった時期に当たるのではないだろうか。

思い出すのは身の丈に合わないだろうD5を購入して直後の上京撮影だったのでモデル撮影枠を一生懸命に探し、夢中で撮影をしていた頃であろう。

こんな時期に彼女という優れたモデルに出会い、その後2年間も撮り続けることができた。

展示もすることができた。

一つだけ果たせなかったのは彼女と創った作品をフォトコンで入賞させること。

いままで何通か応募していて落選だったのだが、まさか初撮の時の写真が選ばれるとは。

彼女は遠く関西の地で頑張っていて私の声など届かないだけど、もし届くのなら大きな声で全力で叫びたい・・・・


「ゆきのちゃん!!やったよーーーーー!!!!!」


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